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本来、工事監理が必要な建築物を建築する場合は、『建築主(施主)が建築士である工事監理者を定めなければならない』と規定されています(建築基準法第五条の四-2)。ですが、都合上、発注した建築会社の設計士等に任せてしまっているというのが実状のようです。また、受注した建築会社も工事監理は他の建築士にお願いして下さいとは、まず言わないでしょう。 |
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業界関係者間では、特別な推薦や紹介があった場合など、リベート等は既に暗黙の了解事なのです。多少の御礼ならともかく、元請け業者が下請け業者へバックマージンを要求することさえあるのですから、その額の大小に係わらずそのシワ寄せは現場に”つまり、建築主(施主)にくるのです。ましてや、その額が大きければ大きいほど手抜き工事などに発展しやすいのです。 |
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業界でいう利害関係とは必ずしも接待や金銭のやり取りのみとは限りません。建築会社や設計事務所が不誠実なこと(工事ミス、品質落とし、手抜き工事等)を発見しても故意に見逃したり黙認することも含まれるのです。 |
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仕事関係先とのパイプ作りは悪いことではありませんが、建築士は人間の生命や財産を預かる仕事をするのですから建築士としてのモラル(建築士法や建築基準法の厳守)は絶対に必要ですし、今後においては社会的責任がもっと重たくなるのではないでしょうか。というより、もっと重たくすべきだと考えます。 |
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過去に、設計事務所が設計と工事監理の両方の委託を受けておきながら監理は殆んどしていなかったという事例がありました。 2,000万円の建築費に対して260万円の設計料と監理料を受け取っていながら、現場の工事監理をしていなかった為、施主が不具合を建築会社に指摘しても『設計図がこうなっている』などと言われて施工会社が取り合ってくれなかったといったことが実際にありました。 |
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現場施工の指導を建築主の立場に立って建築の専門家である建築士がチェックし、適切な工事監理を行うことも本来の建築士の使命なのですが、どこにその責任の所在があるのか分かり難いものです。(建築確認通知書の第二面に記載されている工事監理者をチェックしておきましょう) |
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建築士の畑は現実的には幾つかに別れています。大きく別けて @設計事務所で長年経験を積んだ設計畑の建築士 :特殊建築物の設計や意匠設計に携わる建築士もいれば、構造計算等の専門的な分野で専門知識を発揮している建築士。 A現場で長年施工経験を積んだ現場畑の建築士 :工事監理や現場管理一筋に知識を発揮している建築士 B建築契約に関する事務、設計審査や現場審査、建築工事の指導監督、建築物に関する調査や鑑定等を専門に行っている検査畑の建築士、といったように別れるようですが、何れも専門知識が必要でありその全てをパーフェクトに熟知している建築士はあまりいないのも現実です。 |
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ある設計事務所の建築士が言っていたことに“設計の仕事自体が忙しいのに工事の監理までやっている時間はないよ”と本音を言っていたのですが、それであれば適法かつ適切な工事監理は行われていないことになるのですから怖いことです。建築士といえば全て一括りに考えがちですが前段のことも踏まえた上で鑑みれば建築士の資格や業務自体を専門分野に分割するなど一般に分かりやすく合理的にする必要があるのではないでしょうか。 |